知床の流氷
こんにちは、知床第一ホテルライターの津山です。皆様は流氷を見たことがありますか?実は流氷は、北海道の中でも、本当に限定された場所だけで見ることができます。それが知床第一ホテルが位置する道東地域です!
北海道の道東地域は、北半球で流氷が見られる最も南の場所です。ヨーロッパにも同じような緯度に位置する場所がありますが、残念ながら流氷は見ることができません。
海に流氷が発生するには、真水と海水の塩分濃度の差や、海面に吹き付ける風など、多くの自然条件が揃う必要があります。北海道の、しかも道東地域のオホーツク海は、これらの自然条件が奇跡的に重なり合った非常にラッキーな場所なんです。
そこで今回は、流氷を見たい方にぜひ知ってほしい北海道の流氷の基礎知識と貴重な流氷を全力で楽しむ方法5つ、そして最後にお得に流氷鑑賞を楽しむ方法まで、一挙にまとめてお伝えします!
1. 北海道で見られる流氷はどこから来たのか
北海道で見られる流氷は、ロシアのアムール川から海に流れ出てた水の一部が凍り、シベリアからの季節風や海流にのって南下してきたものです。北海道の知床半島エリアは北半球で最も南の流氷観測ポイントで、実は同じ緯度でもヨーロッパでは流氷は見ることができません!
ではなぜ知床半島だけで流氷が見られるのかというと、3つの偶然が重なったためです!シベリアから吹く-40℃の寒気、オホーツク海にある2つの塩分層(表面は塩分濃度が低い)、そして島に囲まれた地形です。
北海道のオホーツク海は、たまたまこれらの条件が揃ったために、低い緯度でも流氷がみられるという奇跡が起きたと言えます!
2. 北海道で本当に流氷が見られる場所と時期
北海道の中でも流氷が見られるのは、道東のオホーツク海に面したエリア、稚内、紋別、網走、知床、羅臼あたりだけです。
その中でも実は知床第一ホテルがある知床エリアは、最も密度の高いダイナミックな流氷が楽しめ、かつ最も長い1月~4月の期間、ずっと流氷を楽しむことができるんです!これは流氷を見たいみなさんにとっては嬉しいニュースですね。
知床エリアになぜこれほど流氷が集まるのか?それはオホーツク沿岸のお椀のような地形が理由です。
シベリア方面から南下した流氷は網走の右上の突き出た部分に当たる知床エリアに最初に接岸し、だんだんと蓄積していくため知床では流氷の密度が上がります。詰め放題で袋の下の方がぎゅうぎゅうになるイメージです。そのため離岸するときも、知床には最後まで流氷が残っています。
さらに、流氷に沈む夕日が見られるのは、日本でも知床・ウトロ地区だけです!「流氷鳴き」と呼ばれる流氷同士が擦れてきしむ音も、密度の濃い流氷がある知床エリアだけで楽しめる特権です。
流氷を日本で一番満喫できる場所としても、知床は、最もおすすめの場所なのです。
参考サイト:ウトロの流氷データ
3. 北海道の知床で流氷を最高に楽しむ方法5選
では実際に、貴重な北海道の流氷を誰でも最高に楽しめる方法を、知床エリアを中心にお伝えします。知床・ウトロ地区で50年流氷を見続けてきた知床第一ホテルオススメの場所をご紹介しますので、ぜひチェックしてみてください!
3-1. 定点スポットで北海道の流氷を楽しむ
(1) フレペの滝(乙女の涙)
おすすめ時期:1月下旬~3月
フレペの滝は1月下旬、流氷が断崖の真下までびっしりと押し寄せます。普段はしとしと流れ落ちる滝の流水は、この時期だけ青色の氷柱に姿を変えます。
フレペの滝の周囲はオホーツク海から背後にそびえる知床連山まで真っ白な流氷と雪に覆われます。
1月~3月、フレペの滝では流氷と雪景色を楽しむツアーが催行されています。体力に自信がある方は、この時期の流氷とパウダースノーをまとめて楽しんでください!
■フレペの滝
【住所】北海道斜里郡斜里町遠音別村
【交通】JR知床斜里駅からバスまたは車で50分、
知床自然センターから徒歩で20分
【駐車場】知床自然センター内
【料金】無料
■フレペの滝ツアー詳細
知床ネイチャーオフィス(他会社でも催行あり)
公式サイト フレペの滝スノーシューハイキング
催行期間 1月中旬~3月下旬
参加料金 中学生以上4,000円、小学生以上2,000円
所要時間 2時間
(2) プユニ岬
おすすめ時期:1月下旬~3月
流氷に沈む夕日を見たい人はぜひプユニ岬に行ってみてください。ウトロ中心部から約3.5Km、車で約5分のところにあり、夕焼けの絶景が気軽に楽しめるポイントとして有名です。
夕日が沈む姿が流氷に映り込み、まるで二つの太陽があるように見える景色はウトロだけでしかみられない貴重な光景です。ただし、日没頃は非常に寒いので、手袋や帽子や靴下など、防寒対策はしっかりして行きましょう!
■プユニ岬
【住所】北海道斜里郡斜里町
【交通】JR知床斜里駅から車で50分、ウトロ温泉バスターミナルから車で5分
【駐車場】なし
【料金】無料
上記以外にも、知床には、流氷に沈む夕日が一望できる夕陽台、オオワシやオジロワシが流氷の上を舞う姿が見られる幌別橋、駐車場から流氷が一望できるオシンコシンの滝など、知床にはまだまだ必見の流氷スポットがたくさんあります!
機会があれば何度も知床を訪れて、皆さんのお気に入りの流氷スポットを探してみてください!
3-2. 冬限定ツアーで北海道の流氷を楽しむ
(1) 網走流氷観光砕氷船おーろら
引用元:網走流氷観光砕氷船おーろら
海の上から流氷を満喫したい方には、観光船がおすすめです。
知床近くの網走港から出発する「流氷観光砕氷船おーろら」は、400名以上が乗船できる大型船で、船の上から安全に流氷や野生動物鑑賞を楽しむことができます。
おーろらの船体は、なんと500トンもあり、その重さで氷を砕きながら豪快に進んでいきます!実際の姿が見たい人は、おーろら公式サイトのYoutubeをチェックしてみてください。
船の上からは、流氷の上でオオワシが餌を探す姿や、流氷の天使クリオネも見ることができます!ここだけの話、人気ツアーのため2月は売り切れることもあるので、日程が決まったら早めに予約をしましょう。
■網走流氷観光砕氷船おーろら
公式サイトはこちら
催行期間 1月中旬~4月初旬
参加料金 中学生以上3,500円、小学生以上1,750円
所要時間 1時間
(2) 流氷ウォーク
引用元:GoodDay北海道
知床の流氷アクティビティといえば「流氷ウォーク」は外せません!
ドライスーツに身をつつみ、流氷の上を歩けるのは北海道の中でも「知床」と「網走」だけ。知床に来たら一度は体験したいアクティビティです。
知床の流氷は密度が高く、流氷の上も安心して歩けるのが特徴です。知床では2月ごろに最も大きな流氷が接岸するので、最高の流氷を楽しみたいなら2月の参加がおすすめです!
流氷ウォークではオオワシやオジロワシ、クリオネなどを身近に観察できます!時々氷が割れて水の中に落ちることもありますが、ガイドさんもいるので心配は要りません。
行動派の方、遠くから流氷を見るだけでは満足できない方は、是非知床で流氷ウォークに参加してみてください!
■オススメの流氷ウォークツアー
知床の漁師発!知床流氷ウォーク専門会社
マリンエンタープライズプロジェクト知床
催行期間 2月~3月下旬(毎年異なる)
参加料金 身長140cm以上の方 6,000円
所要時間 1時間30分(着替え30分、流氷ウォーク1時間)
3-3. 流氷の季節以外でも流氷が楽しめる
オホーツク流氷館
引用元:オホーツク流氷館
流氷は見たいけど、冬に知床まで来るのが難しい…という方も大丈夫です!そんな時はオホーツク流氷館に行ってみてください!
オホーツク流氷館では、流氷が発生する仕組みを勉強できるほか、1年中いつでも展示室で流氷の天使「クリオネ」を鑑賞したり、マイナスの15度の流氷体感テラスで、実際に触れたりすることができます。
流氷鳴りや幻氷(流氷が作り出す蜃気楼)など、自然の中ではなかなか出会えない貴重なシーンも見られるので、お子様の自由研究にもおすすめです!
オホーツク流氷館は1938年に国の文化財「名勝」に指定された天都山の山頂にあり、4つの湖と知床連山などがまとめて見渡せる入場無料の展望台があります。知床で思い出に残る写真を撮りたい人にも、ぜひ訪れて欲しい場所です。
引用元:オホーツク流氷館
■オホーツク流氷館
公式サイトはこちら
開館時間 夏期 8:30~18:00、冬期 9:00~16:30、定休日無
入場料金 大人770円、高校生660円、小学生550円
交通 JR網走駅から車やバスで10~15分、女満別空港から20分ほど
4. 北海道の流氷お得に楽しむなら知床第一ホテル
最後に、北海道の流氷をお得に楽しみたい方にとっておきの情報をご紹介します。それが知床第一ホテルのセットプランの利用です!
知床第一ホテルでは、今回紹介した流氷ツアーやフレペの滝ツアー、そして流氷観光砕氷船とのセットプランはもちろん、2020年に開始したばかりの「流氷浴(※1)」のセットプランもご用意しています!
(※1)流氷浴とはイスに座って寝袋に身を包み、目の前にある流氷を肌で感じる新感覚のアクティビティです。他のツアーと違い、体力がない人でも間近で流氷を楽しむことができます。
ダイナミックな流氷を体験した後は、天然温泉で流氷を眺めながらで心と体を温め、旅の達人から何度も選ばれた自慢のバイキングレストラン「マルスコイ」で知床の美食を心ゆくまで堪能してください!
以上、知床第一ホテルライターの津山がお届けしました!
writer profile知床第一ホテルライター 津山香織
国内・海外旅行が大好きで年に10回以上は旅行に行きます!美味しいご当地グルメを探すのが得意で、特に台湾グルメについては台湾人より詳しいと評判です。一番好きな食べ物はお寿司なので、魚介類の宝庫「知床」でウニやカニを心ゆくまで堪能するのが夢です(笑)。ブログを通じて、知床の魅力をみなさんに全力でお伝えします!
hobby旅行、美食スポット巡り、カラオケ
Writerライター